9、おまけのページ <だれでもできる・手作り一品>
 D手軽に利用できる“薬草”

    古い昔から今日まで、私たちのまわりには“薬草”がいっぱいあります。
    30数年前から集めた、新聞の切り抜きなどを、自分の体験でまとめてみました。
    医師・薬剤師などの専門家に相談して利用しましよう。

● 調製方法
   薬草は、大部分は乾燥して保存します。
  @ 直接日光に当て乾燥させます。
  A 風通しのよい室内か日陰につるして乾燥します。
  B 火力乾燥。普通60〜70度で通風をよくして行ないます。
● 保存方法
   なるべく風通しのよい軒下、廊下などに天井からつるしておくのが最良の方法です。
● せんじ方
原則として「とろ火」で行ないます。その際の容器は土瓶が理想的です。専門ポットもあります。煎じる時間はおよそ30分です。
・ 薬草は刻んだ方が成分が出やすいでしょう。
・ 煎じる場合、普通用いる薬草の一日量に対して50から100倍の水を入れるとよいでしょう。
・ 普通、一日分を3回に分けて食前の空腹時に飲みます。


《対症療法》(例)


@胃腸病
1、 キハダ(黄檗)= 苦味健胃、整腸、食欲不振など。煎じて飲む(1日に1〜3g)
<キハダをナイフなどで削り、茶碗に入れて湯を注ぎ、3分待って飲む>
表皮をはぐと黄色の肌が出る。これを日陰干しして保存する。
木曽の「百草」、吉野や高野山の「陀羅尼助」などはこの煎液を煮詰めたもの。
また、粉末を小麦粉や酢とねって腰痛、神経痛など痛むところへ湿布する。
2、 センブリ = 苦味健胃剤として消化不良、食欲不振や腹痛などのとき用いる。 
           (1日に0.3〜1.5g)
3、ゲンノショウコ = 下痢止めなど(1日10gを水500cc)半量に煎じ詰めて服用。
4、アキカラマツ(高遠草)= 腹痛をともない下痢するとき(1日5g煎用)
5、タンポポ = 健胃、解熱、利尿、腸カタル、肝臓病などのほか便秘、乳腺炎、喘息、 催乳など用途は広い。
6、ヒキオコシ(延命草) = 苦味健胃剤として消化不良、食欲不振、腹痛、胃痛などに、茎葉を煎用する(1日2〜8g)
7、梅肉エキス = 昔から疫痢、赤痢などの家庭常備された(若くて青い梅)。
8、黄連(オウレン)= 健胃、整腸、腹痛。根茎を掘り、日干し。(1日に1〜3gを煎用又は粉末として用いる)


A 高血圧
1、 杜仲 = 血圧を下げ安定させる。

表皮をはぐと白色の肌の皮が出る。これを乾燥させ保存し、煎じて飲む。
杜仲茶の作り方、飲み方・・杜仲の葉を乾燥させ、蒸し器で少し蒸し、乾燥させて箱などに保存し、煎じて飲む。(お茶代わりにどんどん飲む。夏は、冷やして飲むとおいしい)また、焼酎やウイスキーの“杜仲わり”もおつなものである。
2、桑 =  高血圧の薬になると言うことは昔から言い伝えられている。桑白皮(桑の根の皮)5〜10gを水400ccで煎じ、1日3回飲む。ま た桑の葉を乾燥してお茶として用いる。
3、そば = そばを食用とする。また、実を粉にして食べる。茎葉を煎じて飲む。食べる。(成分ルチン)
4、えんじゅの花蕾( Χ )= 3〜8gを水500ccで煎じ服用。
5、よもぎ = すりつぶしてその青汁を毎日さかずき1杯位飲む。
6、柿渋 =  1日一勺(18cc)程度飲用。この場合、同量の大根おろしと混ぜて飲用する。ただし1週間つづけて飲んだら次の1週間は休む。
7、ベニバナ(紅花) =  昔から女性の口紅に用いられた。産前、産後の浄血、通経その他、婦人病、利尿薬として利用。(1回に、紅花1gに熱湯100ccを注ぎ、服用)
              <動脈硬化、心筋梗塞の予防>花の時期に花を摘んで、薬用酒にしておく。
B 心臓病
1、ヤブラン =  根についている珠(たま)10gを水500ccで煎じ、1日3回に分けて温服する。強心、利尿、咳止め、滋養強壮。
2、 心臓病の薬として、ジギタリスの葉、福寿草の根、すずらんの根茎が良いとされているが、家庭での使用は危険である。

C 腎臓病
1、キササゲ =  ささげのような果実を煎用する。利尿、急性腎炎、頻尿、尿毒症、低血圧、膀胱炎などに効く。果実は少し早めに採取する。完熟すると種子が飛散してしまう。
2、うこん = 煎用すると良い。

D 肝臓病
1、カワラヨモギ =  花穂を乾燥。10〜20gを水500ccで煎じ、1日3回服用する。胆汁の分泌を促し、炎症をおさえ、小便の通じを良くし熱を取る。黄疸、胆石、胆嚢炎によい。また水虫によい。

E 糖尿病
1、ヨモギ = 乾燥よもぎ20gを水1リットルで、半量に煎じ詰め、1日数回に分けて飲む。
2、ヒルガオ = 全草を1日15gほど煎用。糖尿病のほか腎臓病、精力の減退などに良い。
3、フジバカマ =  茎葉1日15gをカキドウシ5gほど加え煎用。解熱、鎮痛に薬効があり、リウマチ、神経痛、糖尿病に用いる。
4、タラの木 =  トゲのついている樹皮または根の皮を1日10gほど煎用。糖尿病のほか健胃、整腸、神経痛、高血圧によい。

F扁桃腺炎(へんとうせん)
1、センニン草(仙人草) =  緑葉1〜2枚をよく揉んで、青汁が出るようになったら、大豆粒くらいの大きさに丸めて、腕首の内側の脈を測るところに貼り付け(ばんそう膏でとめ)、一夜経過すると赤くはれるので、貼った物を取り除く。毒草であるので飲用してはならない。
2、ユキノシタ = ユキノシタの生葉を揉んで、出た汁を患部にぬる。
3、 ジンチョウゲの花 = ぬるま湯につけておいて、その水でうがいをすると、のどの痛みが減少する。
4、ウツボグサ = の煎汁でうがいをする。

G強精、強壮
1、イカリソウ = 1日約10gを煎用。5〜8月に全草を刈り取り日陰干しする。
2、 イカリ草酒 = 秋に刈り取り、35%のホワイトリカーに1〜2ヶ月つけ、レモンで飲用。
3、 またたび酒 = 8月頃、実を採取し35%へ漬ける。
4、 むべ酒   = 10月頃、実を採取して35%へ漬ける。

H柿の葉茶の作り方、飲み方
柿の葉には、夏ミカンの10〜20倍ものビタミンが含まれていると言われています。
○ 
貯蔵しておける乾燥柿茶のつくり方
1、 柿の葉を良く洗う。
2、 葉を3mm幅にきざむ。
3、 湯を沸かしてある蒸し器に、きざんだ葉を入れる。
4、 1分30秒蒸したらただちに蒸し器から取り出し、乾燥する。
○ 飲み方 =  ドビンに1つまみ入れ、ポットの湯をさし、10分程たったら飲む。色の出る間は湯をさして飲んでよいが、煮沸するとビタミンCが破壊され効果は減退する。

★表−身近に利用できる薬草

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