水冷HDDクーラーの製作

今回、PCの水冷化をするにあたって、前々から考えていたHDDクーラーを製作しました。
市販でもされていますが、個別に合ったものってまだ意外と少なくて、3種類ほどしか出ていないです。
ということで、自作してみました。
2005/1
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 材料は1mmの銅版(15cmx15.1cmで一個製作できます)、銅パイプφ7mmとφ4mm、ニスなし半田、フラックス、60w以上のハンダごて、ガスバーナーです。
 写真はけがいた後です。これから切断・折り曲げになります。うちの会社にはシャーリング(鉄板切断機)と板金用折り曲げ機があるので、それで加工。

 7mmのパイプですが、私の買ったCoolerMasterの「AQUAGATE ALC-U01」は内径6mmのチューブを使用するため、6mmでは小さいので1mm上のパイプを使用。
 それを18cmに切って片方の先端をペンチで潰します。写真はヒート用の4mmパイプを入れる穴を開ける為のポンチングです。慣れている人ならポンチング無しでもセンターに穴はあきますが、素人にはお勧めできない(笑) 私もポンチ無しで穴あけしましたが、びみょ〜にズレます。まあポンチングしてもびみょ〜にズレますがね(´д`;)

 パイプの切断は糸鋸でも充分ですが、パイプカッターがあればより綺麗に切れます。ハンディールーターはパイプのバリ取り、ハンダ用の研磨に最適です♪

 加工し終わった7mmパイプ。5本、水の通り道を作ります。4mmパイプは10.5〜11cmくらいだと思いましたが、こちらも切断。この後、ハンダ付けする所をルーター&紙やすりで研磨。潰した所もハンダ付けします。

 ハンダ付けの様子。このハンダゴテは車の改造用に前買った物で、通常20wですが、スイッチを押すと100w以上の威力が出ます!
 フラックスですが、塩酸系なので気を付けてください。綿棒で湿らして塗る程度で充分付きます。ハンダ付け後はブラシ等を使ってよく水洗いします。
 水が通る所なので、綺麗に確実に付けます。

 水冷部の完成です!
 基本的に7mmと4mmのパイプは直角にハンダ付けしないとですが、多少のずれは銅は柔らかいので修正がききます。
4mmのパイプが7mmのパイプ内に出る長さですが1mm〜2mm(内径の1/3)を越えないように! それが冷却効率(水流抵抗大)の低下に繋がります。

 この後HDDの取り付け穴をつけたケースと冷却部をハンダ付けします。
 このハンダ付けはカセットガスタイプのバーナーを使用します。銅は熱伝導率が良いため、全体を加熱しないとハンダは絶対付きません!

 ←をやってて気付いたのですが、冷却部の接合はロウ付けが適してると思いました。結局、全体を加熱してしまうため、綺麗にもった所が溶けてしまうことを発見(そりゃそうだ・・・)いや、溶けない方法もありますけどね♪
 但し、ロウ付けはハンダ付けより高度な技術が必要です!!
写真はツインドライブ用のクーラーなので、もう片方は銅版に穴を開けてハンダを流し入れるすんぽうヽ(´▽`)/

要らなくなったHDDで仮組み。いい感じです!! 寸法もこのHDD達でやりました。意外と役に立ちました。

 完成です!
 下に轢いてある「なかよし」(厚い本)は意外と使いよいです。 要は穴あけ時の土台。

 一応、水漏れ・水圧試験をします。2台を繋いで、中に水を満たしたところへエアーコンプレッサーで圧力をかけ漏れがないか確認します。 全然大丈夫でした♪

 組み込んだ様子。
バッチリでございます♪

最後に、製作中の現場( ̄▽ ̄;)
注意:フラックスは弱塩酸なので取り扱い注意です。
 私はカセットガスバーナーを部屋で使いましたが、非常に危険です。やめましよう!(´д`;) アスファルトの上でガスバーナーを使用すると舗装が溶けます。
 銅は熱伝導率が良いのでヤケドに注意