長野

雑木活用し学習机セット

駒ケ根の家具工房が愛知万博に出展


愛・地球博に出展する学習机セットと牧野さん=駒ケ根市東伊那で

 駒ケ根市東伊那の家具製造・リフォーム業、工房楽木(牧野郁生代表)は、雑木で作った学習机セットを名古屋市で開催中の愛・地球博(愛知万博)ささしまサテライト会場に出展する。牧野さんは「見捨てられた雑木に目を向けてもらうきっかけにしたい」と話す。 (平井 剛)

 会場市民展示館内にある「エコライフプラザ」の特別展示として四月一日から一カ月間、学習机セットを並べる。「木の暮らし」をテーマにした多くの展示物と一緒に、環境に配慮した家具として紹介する。

 机は天板に材質の堅いドングリ、足に軽量のミズキを使用。イスは背もたれにケヤキ、座面に手触りが温かいクリ、タモの木を用いるなど、計六種類の木材を使った。日本人が好むヒノキ、シラカバや安い外国産材が多用される家具において、「雑木ばかりを複数組み合わせて作った家具はとても珍しいと思う」と牧野さんは話す。

 十年前に脱サラし、雑木を生かした家具の製造やリフォームに取り組む牧野さん。「里山には多様な木があって特色がある。なのにドングリやミズキは雑木と言うことで見向きもされず、放置されている。木も適材適所に使えばその実力を十分に発揮できることを、展示を通して知ってもらいたい」と訴える。