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| 平成23年10月7日(金)~11月15日(火) | |||
| 未曾有の東日本大震災による節電協力するため、今夏の猛暑に耐えて快適に過ごすための種々な工夫が凝らされています。8月22日の読売新聞の文化欄には慶大大学院研究室の教師と4人の院生全員が浴衣姿でコンピューターに向かっている様子が紹介されていました。「裾や袖口から風が入ってくるので気持ちいい。洋服より似合うと友人にも褒められた」女性の院生は浴衣に名古屋帯を合わせて個性的な着付けを楽しんでいると言います。ヒジノ賢準教授は母親がスウェーデン人。真夏にスーツを着る日本のスタイルにかねがね違和感を持っていたが、この節電の機会に「日本人なら猛暑を乗り切るために伝統的な衣装で過ごしてもよいのではないか」と教員会議に提案、多くの賛同を得て、この夏休期間は約25名が思い思いの和装で過ごすようになったそうです。又、「浴衣だとリラックスできるがだらしなくなると暑苦しく見え、粋に見せるために適度な緊張感を保っています」とも語られています。浴衣を着れば下駄か草履、靴よりも涼しくなる効果もあります。 民族衣装は国土の気象環境に適応するように工夫が凝らされ、先祖から代々受け継がれてきたものです。平安時代に小袖が生まれてから約1000年にわたって意匠が凝らされ現代の着物になった長い歴史があります。ベトナムのアオザイ、インドのサリー、パキスタンのシャルワー、韓国のチョゴリやチマの様な民族衣装などは現在も日常的に着用されています。このことは後進性によるものではなく機能性と実用性において優れているものと考えるべきではないでしょうか。和服は実用性において現代社会の日常生活には必ずしも適応しているとは言えません。しかし上記の浴衣や甚平、作務衣などの簡易な和装は日本の高温多湿な夏の仕事着やカジュアルウエアとしては快適で機能的な和装でありましょう。また春、秋の涼しい季節または寒い冬には、結婚式、入学式や卒業式など多くの祝賀行事がありますが、特に女性にとってフォーマルな衣装にはやはり和服が最もふさわしい装いではないでしょうか。華やかな友禅文様の振袖や訪問着に美しく身をまとった女性には華麗な夢がこめられているようで、女性の命のときめきが感じられます。 ヒトは生まれてから死にいたるまで布に包まれた生活をしております。そうしたあまりにも卑近な生活用品であるために制作者の優れた感性のこもった見事な衣装や布を、ややもすれば工芸品としての価値観が見失われているきらいがあるのではないでしょうか。 手織で1枚の布を作りだすためには、その素材としての糸をとるまで、更に糸を撚り染めて織りあげるまでの気の遠くなるような努力と時間が費やされています。染織の世界は多種の化学染料や研究・伝承されてきた天然染料を駆使し、細密な織りの意匠が加わり、衣服からタペストリーの装飾の領域まで、ファイバーアートとして進化してまいりました。日本の衣服文化の継承を目標に掲げた現代手織物クラフト公募展も4年目を迎えました。伝統的な和服織物と共に近代的な装飾を目標としたのれん、タペストリー等、時代の感性に適応した繊細な工夫を凝らした制作者の夢と静かな情熱が込められ、鑑賞者の琴線に触れるような美意識にかなった作品が多数出品されています。今回、54点が入選、そのうち7点が入賞されました。 優れた「21世紀の新しい手織物工芸作品」をご鑑賞いただければ幸いです。 入賞者・入選者はこちら 主催 「現代手織物クラフト公募展」実行委員会 共催 駒ヶ根シルクミュージアム / 織の財団 後援 長野県 / 駒ヶ根市 / 日本紬織物文化協会 / 信濃毎日新聞社 NHK長野放送局 / 信越放送株式会社 / 株式会社長野放送 株式会社テレビ信州 / 長野朝日放送株式会社 |
グランプリ・長野県知事賞 大野 邦子さん 「紫雲」 |
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