新MP3player製作(自作編:実用機3)
小型軽量化を目指し、表示装置を省略したものを作った。
実用機2から変更点他
・タカチ電機SW-95B(95x58x18)に納め、真にポケットサイズになり、本体重量は約90g。(実用機2は約170g)
・基本的部分は実用機2と変わらないが、LCDを省略したので、状態表示をLEDで行った。
現品comのMAX778Lにおまけでついてる高輝度LEDを使ったがすごく明るいですね。1mA以下でも眩しく
暗闇ではライト替りになります。
・再生(ポーズ)と停止ボタンを共通にして、SWを一つ減らした。
・ISP端子はスペースを確保が難しいので今回省略し、AVRピンに直接接続するアダプターを作った。
・相変わらずノイズ対策で苦労した。(ヘッドホン回路に抵抗およびデコーダ電源部にLCを追加)
・演奏速度がおかしくなる(倍速程度)現象が、頻繁に発生。リセットルーチンをいろいろ変えてみるも、効果がなかった。
電源回りの配線、電圧も異常なし。最後にVS1001kクリスタル用Cの接続方法(配線長さ)を変えてみたら改善された。
(発信が不安定になっていたと思われる?気になるのは最新のVS1001kデータシートによると、使用クリスタル範囲が変
わっている 12-13/24-26MHz)
・電池は省スペース軽量化のため単4x2本とした。(消費電力はほとんど変わらないので、連続再生時間は約4割に減)
・機能省略によるコストダウンは、約900円。
仕様
項 目 |
仕 様 概 要 |
CPU |
Atmel ATMEGA8 8MHz(内部発信回路) |
デコーダ(DAC・DSP) |
VS1001K |
対応フォーマット |
MPEG 1& 2 Layer-3, Layer-3の2.5拡張、VBR対応全てのサンプルレート、ビットレートに対応 |
記録媒体 |
SD(MMC)カード、MMC SPIモード使用、(64、128、256MB)にて動作確認 FAT16のみ対応・ロングネーム(VFAT)対応・ルートデレクトリのMP3ファイルを演奏、データはパソコン等でメディアに転送しそれを使用 |
状態表示(LED) |
電池電圧を曲間に点滅 3Vup5回,~2.8V:4回,~2.6V:3回,~2.4V:2回,~2.2V:1回,2.2V~ 無 演奏モードを点滅で表示(設定時) エラー(起動時点滅後停止) 1回:カード異常、2回:FAT異常、3回:MP3無、4回:MP3異常 |
操作SW |
電源入再生&停止電源切&ポーズ、1曲先送、1曲戻し、ボリューム上げ、下げ の5ボタン 強制リセット:’ボリューム上げ’を押しながら電源入 |
演奏モード |
全曲1回演奏(速い)、全曲繰返し演奏(普通)、1曲繰返し演奏(遅い) モード変更はポーズ中にボリューム上げボタンで設定 ()ないLED点滅速度 |
電 源 |
単4x2本、DC/DC(MAX778L)にて約3.3V、消費電力約170mW、バッテリ電圧約2.0Vで演奏停止、アルカリ電池2本使用で8時間程度連続使用可 |
ケース |
タカチ電機SW-95B(サイズ:95x58x18)、重量:約90g(ヘッドホーン除き) |
回路図・ソース | 回路図、ソース、HEX file |
省電力化
省電力を図るため、CPU動作速度を4MHz(内臓OSC)に変更した。(実質約3.8MHz動作)
処理速度が下がった分、対応ビットレートは最大160kbpsとなった。VBRは再生できるし、ファイルサイズやCD並のクオリティーを
考えれば128kbpsあれば十分なので、問題ないでしょう。
肝心の消費電力は、約170mWから約160mWとなり、期待したほどではなかった。
VS1001K用クリスタル変更 04.02.27update
以前から気になっていた、再生速度がおかしくなる不具合は1時間程度の連続再生ではまったく問題は出ないが、2時間程度
経過すると、頻繁に発生するようになることがわかった。
また、ノイズ低減策についてVS1001K製造メーカに問合わせ、ノイズ対策と直接関係あるかわからないが、128kbpsで最適な
パフォーマンスを得るには、クリスタル周波数を12.288MHzにすべきとのことであった。
そこで、クリスタルを12.288MHzに変更した。
速度不具合については確認中であるが今のところ問題ないようだ。ノイズもさらに改善されたような気がする。
12.288MHzソース(CPU4MHz)、HEX File