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新MP3player製作(自作編:実用機2) Update H15.9.20
前回の実用機の更なる向上(?)をめざし3号機を作成した。
大きさを比較するため、カセットテープと並べてみた。まあ、自作でこの大きさなら十分でしょう。
(今、主流のMDプレーヤと比較しても遜色ないと思ってます。)
(関係ないがZRADの異邦人うーん、これはこれでいいが、ちょっと違うんじゃない。)
中央がVS1001基板、左下がDC-DC基板
電池ケースは、背中合わせのタイプを切って使った(電池の出入れにやや難あり)
改善内容
・ノイズの低減
まず、VS1001K基板はEasyMP3を使用せず自作基板(VS1001Kとクリスタルを単品購入)
を作った。AGNDとDGNDは内部で13オーム程度で接続(分離)されているので外部では
非接続とした。 (EasyMP3は接続されている)
外部との接続部はEasyMP3の出力ピンと互換性を持たせ、VLSIのデータシートの回路(EasyMP3
とほとんど一緒)そのまま配線しました。LSIピン配置はアナログ部とデジタル部はほぼ分離されて
いるので素直になるべくはなして配線した。明らかに耐ノイズ性はEasyMP3より劣る気がする。
試しに実用機で、EasyMP3と差替て聞いてみた。ノイズはほとんど変わりなかった。(若干大きい?)
対策として、電源部にLCフィルター挿入やAGNDとDGND接続等やってみたがほとんど効果無し。
電源の12ピン入口部にL(10u)を挿入するのが一番効果があった。
本体の対策として、電源配線(VCC/GND)を放射状にした。(前回は単純に延長する配線で
あった)また、ノイズ源と思われるSDカード,LCD3V化回路等とVS1001基板をなるべく離す配置
配線とした。
新回路とVS1001K基板(上記の状態で)を接続し、再生するとやはりノイズのレベルは同じ程度
ありがっかりした。各回路の電源にフィルターを交互に挿入するも効果がなかった。
いろいろ試す中でVS1001K基板のAGNDとDGND接続(1点アース)にすると、以外にもぴたり
と止まった。(上記のLも不要となった) よく分からないがとりあえず問題解決。
再度本体とVS1001の組合わせによる違いを確認すると次のとおりとなった。装置全体でノイズ
対策を考えないといけないようだ。
×:前回+EasyMP3、×:前回+VS1001K基板
×:今回+EasyMP3、○:今回+VS1001K基板
また、電源の内部抵抗が大きいとノイズが大きくなる。以前聞いたことがあったが、今回電流測定の
ためにテスターを挿入すると、顕著にノイズが大きくなった。電池まわりの配線(接触抵抗)も低抵抗
にする必要がある。
・DC−DCコンバータ
前回のTexas:TPS60200では小さすぎて取り扱いが大変で手持ちもなくなったので、MAX778Lセット
(現品com)をつかった。データシートどおりだと、リップルが結構大きかったので、出力側Cは100u追加
し200uとした。それでも0.1V弱のリップルがある。(ノイズの問題はありません。)
(出力電圧3.25V)
・装置のコンパクト化
LCDのヘッダーピンの省略による厚みの減少、100kΩの抵抗を集合抵抗にしてスペース縮小化等を
はかりタカチ電機SW-120B(60x120x24)に納めた。サイズ的に限度、裏蓋を強引に閉めている。
・バグ修正
細かいバグは取ったが、希頻度で発生するバグある。
操作入力タイミング時間修正
・演奏モード追加
今まで全曲繰返し演奏だったが、違うモードも追加した。
(モード) 全曲繰返し演奏(←)、全曲1回演奏(→)、1曲繰返し演奏(^)
モード変更は、Pause中にボリューム+ボタンで行う
表示は時間の前に上記()内の記号で表す。
・仕様
項 目 |
仕 様 概 要 |
CPU |
Atmel ATMEGA8 |
デコーダ(DAC・DSP) |
VS1001K |
対応フォーマット |
MPEG 1& 2 Layer-3, Layer-3の2.5拡張、VBR対応全てのサンプルレート、ビットレートに対応、 最大256kbpsで動作確認 |
記録媒体 |
SD(MMC)カード、MMC SPIモード使用、BUFFALO製RSDC(128MB)にて動作確認 FAT16のみ対応・ロングネーム(VFAT)対応・ルートデレクトリのMP3ファイルを演奏、データはパソコン等でメディアに転送しそれを使用 |
表示装置 |
SC1602BS(16x2)ID3TagV1情報を用いタイトル・アーティストおよびボリューム、演奏時間、バッテリ電圧を表示 エラー表示:SDカード異常、FAT異常、MP3ファイル異常、バッテリ低下 電源電圧が3.3Vのため、表示器駆動電圧チャージポンプ回路で作成(chanさんの回路) |
操作SW |
電源入&再生、停止/電源切&ポーズ、1曲先送、1曲戻し、ボリューム上げ、下げ の6ボタン強制リセット:'ボリューム下げ'を押しながら電源入 |
演奏モード |
全曲繰返し演奏(←)、全曲1回演奏(→)、1曲繰返し演奏(^) ()内LCD表示 モード変更はポーズ中にボリューム上げボタン |
電 源 |
単三2本、DC/DC(MAX778L)にて約3.3V、消費電力約180mW(at128kbps、 バッテリ2.5Vで約70mA)、バッテリ電圧約2.0Vで演奏停止、アルカリ電池2本使用で計算上10数時間連続使用可 |
ケース |
タカチ電機SW-120B(サイズ:60x120x24) |
回路図・ソース | 回路図、VS1001基板回路図、ソース(約2000ワード)、HEX File |
製作費 |
材料費(メディア・電池・ヘッドホン除き)約7000円 内訳 |
その他必用な物 |
AVR Studio等開発ツール、AVR書込器&書込ソフト(例)、SD(MMC)カードリードライター もちろん音楽ソース(音楽CD等)をMP3に変換するソフト |
参考文献等 |
・修正、追加(9/20)
◇以前から気になっていた、再生開始時ごく稀にかたまる不具合が解決できないので、対処ソフトを追加した。タイマカ
ウンタ1をウォッチドックタイマ的に使い、約0.5S以上割込み処理(DREQのビィジー)がなかったら、その曲を最初から
演奏するようにした。(上記ソース差替済み)
◇動作確認メディア追加
ハギワラシステムのSDカード(HPC-SD64M)64MBにて動作確認を実施。
メーカや容量 (64MBだとクラスタサイズが2になる)が違ってもちゃんと動くと思ってはいたが、若干不安があったので
確認した。ちょっとしたミスに気づいて修正した。
曲の途中でSDを入替えると起動時まれに固まるので、その時は強制リセットさせる。('ボリューム下げ'を押しながら電源入)
(256MBでも動作確認OK)