液晶プロジェクタの製作(プロジェクトXならぬプロジェクタZ)
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DVDを見るとき、サウンドは5.1ch、画像は大画面でという大きな夢がありますが、予算的に安月給のサラリーマンにはつらいものがあります。
5.1ch対応のDVDプレーヤまでは手が出ますが、大画面のTVは高価(1万円/1インチ)ですし、プロジェクタもいいものは20万円以上かかります。
そこで何とか、雰囲気だけでも味わおうと以前どなたかのHPで拝見した、プロジェクタ製作にチャレンジしてみました。 参考ページ1 、2
電気工作というよりも、光学的な工作です。とりあえず、参考ページをまねして作ってみました。
注意:熱対策はきちんとしないと、最悪場合火事になります。また、電球は熱いうちに触ると火傷をします。
材料(役割)、製作ポイント
◇液晶パネル [4200円](RGB基板、ACアダプタ、電源部品一式付属)
心臓部ですこれが画像を左右します。ビデオ入力端子(S端子がいい)付のカーTVの中古等解像度の良いものがベストですがそんないい
ものは簡単に手に入らないので、秋月電子 の「5.4インチワイドRGB液晶モニターキット」を購入。液晶パネルと ビデオ信号を変換する基板
との配線(電源周り含め)作業が必要。(若干の電子工作知識とはんだ技術がいります。)
液晶はばらし、バックライトは取り外す。液晶パネルは単体にしてフレームを流用、レンズを通すのでパネルは上下反対に取り付け。
本体基板は天井部へRGB基板(調整VRがある)は側面表に取り付け。(光路を邪魔しないように)
◇ハロゲン電球および変換ソケット(+耐熱電球ソケット) [約2000円]
プロジェクターの光源です。明るさを確保するため、ハロゲン電球を使用。電球そのものはホームセンターで入手できますが、標準の電球
ソケットをハロゲンランプ用に変換するソケットがなかなか見つからなかった。下記(製作過程)のように通販で購入。
電球ソケットおよび変換(E11→E26)は、陶器製で耐熱仕様です。ランプもそうですがソケット部も熱くなります。火傷注意!!
◇フレネルレンズ (1000円/枚・・・高価のモノしか手に入らなかった)
液晶パネルにあたる光を集める働きをする。フレネルレンズは、通常の凸レンズと同等の働きを薄い形状で安価にできる。精度の必要の
ないレンズとして最適。(ぎざぎざの模様があり簡易のルーペ・OHPのガラス面にも良く使われている。)
2枚を、液晶パネル前面にほぼ密着。
◇投影レンズ (約800円)
これも、画像の質を左右する重要なものです。といっても、いわゆる虫眼鏡の大きめのものです。ガラス製であれば結構精度はいいようです。
倍率2.5倍、75mmのルーペを購入し、レンズのみ使用。木枠で固定した、光軸の調整(水平・垂直)がピント合わせに大きく影響。
◇ランプ冷却ファン (多分1000円程度、家にあったパソコン用)
ハロゲンランプの熱を強制的にがす。ランプのある空間は光もれしないように密閉するため、放熱対策が要ります。小さなファンですが効果
は あります。(1時間程度の試写では問題ありませんでした。) 電源はDC12Vなので、液晶のRGB基板(DCアダプタ)より供給。
◇支持ケース他 (約3500円)
ケースは、3面は木材で、手前側面はアクリル板を使用しました。
このほかに、固定用のビスや金具、耐熱アルミテープ等を使用。
中の様子、レンズは微調整のため半固定。
冷却ファンにはメッシュカバー取付て遮光、アルミテープで後方への光漏れを防止。
配線ブロック図
投影テスト (スクリーンは模造紙で、約40インチ相当)
製作過程より更に良くなった。液晶パネルのメッシュがはっきりわかる。 (低解像度)
なかなかいい感じです。素材は、韓国の方が個人的作られたPVらしい?
その他お見せで来ませんが 、 ガークロ(GARENT CROW)のDVDやZARDの自作DVDをテストしました。まあ、液晶 が安物なので、色が悪かった
り 反応速度も遅めですので市販のもののようにはいきませんが、そこそこ見られる範疇だと思います。(60点ぐらいかな)
画質向上
液晶がへぼいとはいえ、もう少し何とかならないかと取説を読み返したり、HPで情報を探したら以下に気づきました。
@RGB基板設定ミス・・・取説を良く見ると入力インピーダンスの設定ジャンパーを忘れていた。(恥ずかしい)
A京谷豊さんの改造 ・・・RGB基板の画質向上(左端が切れる問題解消、色濃度調整追加)について、解説を見つけそれを実施。
以上の対策を実施後の画面が次のとおり
今まで、液晶パネルを馬鹿にしていましたが、きちんとすればこんなに改善されました。(秋月さん失礼しました)
完璧とまでは言えませんが、十分実用レベルに達したと思ってます。(自己採点、60点→80点)
実用器
当初ここまで、できると思っていなかったのでケースは結構いい加減に作っていたけど、使い物になりそうなのでケースを見た目
も良く、作り直すことにしました。再度、木材を組み合わせようとホームセンターに出かけましたが、何かもっと簡単にできる箱とか
がないかと、うろうろ探し回りました。そしたら、サイズ敵にぴったりあうパレットボックス(棚)を見つけました。
195x203x560mmで、試作のヤツより高さ・奥行きがあり、長さはほとんどビンゴです。値段も1980円とお手ごろです。
それから、フレネルレンズ1枚千円もだしたが余計なところに4倍の拡大レンズがあって、サイズ的に寸足らずで若干明るさにも影響
がでたので、ネットで探してようやく見つけたものに変えました。100x175(レンズサイズは80x120?)のサイズで、売価1枚420円
と安価であったので、ホームセンター経由で入手し、これを使うことにしました。
外観
中は張りぼてできたない
レンズ部、筒をずらしてピントを微調整
京谷さんの改造を施した基板
以上完成。
以下参考、製作過程です。
(側面から見たところ、仮なのダンボールやテープ固定です。)
材料(左から) レフ電球60W(ハロゲンにしたいがソケットアダプタが見つからない)・・・光源、ソケットは耐熱タイプ陶器製
冷却用ファン(PC用12V)・・・結構熱くなるので必要
フレネルレンズ(見にくいが液晶パネル左に2枚重ね)・・・・光を効率よく液晶にあてる
液晶パネル(液晶TVのパネル部分、基盤は光路の邪魔にならないところへ移動)・・・心臓部
投影用レンズ(虫眼鏡)・・・大きめのもの
ケースは木材、こちら側側面はアルミ板の予定。材料費約1万3千円(ハロゲン含め)
とりあえず、写してみました。
正直暗いです。(デジカメは露出時間を長くしたので、実際より明るく写ってます)
大きさ的には、模造紙のスクリーンに90%程度の大きさですので40インチ弱です。
レフ電球なので、全体にクリーム色っぽくなってます。液晶もあまりいいものではないので、色や明るさを調整しましたが
薄い色はうまく出ません。ハロゲンにすれば若干改善されるかも知れません。
とりあえず、現状この程度です。
ようやくインターネットで、ハロゲンランプ用のソケットアダプタを見つけ発注、ハロゲンランプも安いものがあったので一緒に購入。
購入元 アカリセンカドットコム
ソケットアダプタ E11(ハロゲンランプ用)をE26(通常の口金)に変換。 735円
ハロゲンランプ ダイクロハロゲン(JDR110 75N) 75W 狭角(ビーム10°) 798円(他メーカ通常2000円前後)
ダイクロハロゲン(JDR110 75M) 75W 中角(ビーム20°) 798円(〃)
液晶およびレンズを固定し、光漏れ防止のためアルミテープで液晶の回りを目張り。
再度、試写。(なんとなく明るい感じの中角ビームを使用)
ずいぶん明るくなって色合いもよい。中心部に比べ周囲がやや暗い。 伝統的なテストパターン
ピント調整が結構シビア。レンズの位置や角度を細かく調整しないと合わない。
あと、もう一歩です。