スキー編  since Jan.2005

おいでいただきありがとうございます。
  • カービングスキーの技術
  • チューニング知識
  • スキー板の印象
など、独断と偏見を省みず掲載します。 なお、これまでのスキーページは、弥太夫メモのこちらにあります。
あわせてご覧ください。



Contents:







1.カービングスキーのサイドカーブ


1.エッジの使い分け
ターン弧は、弧の前半部の谷回りと、後半の山回りからなっている。カービングスキーの特性を生かして滑ろうとすると、谷回りと山回りでは使うエッジ部分が異なってくる。トップコントロールによる谷回りでは、板のトップ側エッジへの荷重が主となり、山回りでは板のテール側エッジへの荷重を使う。

従来のスキー板に比較して、特徴的に異なるのは谷回りだと思う。カービングスキーのトップ側のエッジ形状やフレックスやトーションが、いろいろな板の性格を規定すると思う。

2.各メーカによるサイドカーブのちがい
これは正確に計測した結果ではないので数量化はできないのだが、カービングスキーを写真撮影したり、友人の板と並べて目視した印象である。
メーカによりトップ側とテール側の湾曲度がずいぶんと異なるものだ。自分の場合、ほとんどオガサカとフィッシャーしか乗ったことがないので、この両者の違いに焦点を当てて述べてみる。

●オガサカ:トップ寄りはRが大きく直線的、テール側はRが小さい上に、ブーツ位置からの長さが短い
●フィッシャー:トップからテールまで、均一に近い円弧

この形状のちがいが、滑りの印象としてどう関連するかは、次項で。。。




2.サイドカーブと滑った印象


実際、サイドカーブの形状の違いが、滑りの印象に現れるのか。自分の滑走感を要約すると以下の通りになる。

  • 谷回りの入り方に関しては、オガサカの方が素直に入れる。フィッシャーの方がよりカービング的なスキー操作が必要と感じる。
  • オガサカが「素直」と表現したのは、すこし説明が要るかもしれない。ノーマルスキーの特性に近いということである。つまり、ニュートラルから谷回りに入る際に、スキーを比較的直線的に走らせてもエッジの捉えが利く。一方フィッシャーは、トップのたわみが強いので谷回りでは、よりフォールライン側に上体を落としていける。つまり上体の先行動作が大きく取れる。
  • フォールラインへ落ちていく付近の印象は、フィッシャーの方がより明確にエッジの噛み込みが強い。有効に噛み込んだエッジ長が長く感じる。つまりトップからテールまで雪を捉えている。
  • 山回りの印象。オガサカは切れ込みがキツイ。テール荷重にすると山側に切れ上がる。気持ちよく踏み続けていると次のターンに入りにくくなる感じがする。フィッシャーはマイルド。
  • 要約すると、オガサカは山回りの切れ味を使ってターンを構成する印象で、フィッシャーは谷回りに重点をおいて回る印象。したがって、フィッシャーの方が、前傾の強いポジションが適する気がする。