ビクタービデオ赤外線リモコンの作成      ホームページに戻る

 

  2002年6月号トランジスタ技術の記事を参考にビクタービデオ(同社テレビの電源・音量)用の赤外線リモコンを

 作ってみました。

  我が家は、プロバイダーでもあるCATVのCEK(エコーシティ駒ヶ根:かなりローカル?)を通じTVを見てます。

  ただTVは少し古いのでCATV対応でないので、無料で提供されているBSデジタル等を見れません。

  専用ターミナルも買うのも芸がないのでCATV対応ビデオを使って選曲してます。

  リモコンは、TVとビデオ両方が操作できる(各社に対応する万能のもの)を使ってますが、ビデオの選曲はたいてい

 UP(+)DOWN(−)のため、20数Chをサーチするのは結構面倒です。

  そこで、ビデオの選曲(22ch)がダイレクトにできかつ、TV電源・音量も操作できるオリジナル赤外線リモコン製作に

 挑戦しました。

  ここに紹介する内容は、雑誌・ホームページ等を参考に推測して作ったもであり、すべてが正しいとは限りません。

  内容を参考にしていただくのは結構ですが、これによる機器の誤動作などの損害には当方は責任をもてません。

  活用はあくまでも自己責任でお願いいたします。

 波形解析器

  トラ技の記事とオシロ波形観測、音声データとしての取込み解析を行い、ビクターのビデオ・TV信号波形フォーマットを調

  べました。

     スタートビット+スペース1+DATA(2バイト)+ストップビット+スペース2+以降DATAから繰り返し

      ・スタートビットは、9msのキャリアと4.5msのスペース

      ・DATAは、2バイトでデータの並びはDATA1LSB(下位)−>MSB、DATA2LSB(下位)−>MSBの順です。

        (波形の見目とビットの並びが逆なのでちょっと紛らわしい)

      ・ストップビットは、”1”(DATAの1と同じ)

      ・スペース2は、約23ms(DATAにより変わるかチェックしてないです)

      ・キャリア信号は38kHzで下図のとおりで、DATAのマーク部はこの波形となる

      ・DATAの”0”、”1”は、図のとおりでキャリアのなし部の時間が1:3となっている

       信号長では、1:2になりDATA(1と0の数)によりDATA長が変わってきます。

       (時間はおおよその値です)

  HAKEI1.GIF - 7,042BYTES

  これをもとにAVR1200を使いリモコンのデータを読んで、LCDに表示させた。

    フォトトランジスタには、身近にあったフォトインタラプタを活用しました。

    PD3で波形が見ることができる(VR調整でキャリアとデータが見わけられる)

  分析器回路図、プログラム

       BUNSEKI.GIF - 14,225BYTES

              

     写真:ビデオのボタン1を押した時の表示

         HAKEI.JPG

     分析結果  (ボタン:コード16進)

     ビデオ(ビクターHRV300、ほぼどの型でも同じだと思います)

         1 : 4321   2 : 4322   3 : 4323   4 : 4324   5 : 4325

         6 : 4326   7 : 4327   8 : 4328   9 : 4329   0 : 4333

        10 : 4336  12 : 4390  ch+: 4319   ch-: 4318

     TV(ビクターAV29G2、ほぼどの型でも同じだと思います)

        電源 : 0317  音量+ : 031E   音量− : 031F

 

 リモコンの作成  データの分析結果をもとに、2桁のchも1ボタンで選曲できるようにリモコンの設計をした。    

   ボタン数:25  選曲数:22  TV:電源、音量+・−

     内訳 ボタンNO:DATA内容 (ボタンの配列)

       1:1    2:2    3:3    4:4     5:TV電源

       6:5    7:6    8:7    9:15   10:TV音量+

      11:9   12:10  13:11  14:12   15:TV音量−

      16:16  17:17  18:20  19:28   20:29 

      21:30  22:31  23:32  24:33   25:34 

   信号仕様

    一桁のch(TV操作)  キャリア(9ms)+スペース(4.5ms)+{DATA(16ビット)+”1”+スペース(23ms)}x5回

    二桁のchの場合    十位の信号(上記) +150ms+ 一位の信号(上記)

   回 路

    赤外線LEDは、ジャンク品で仕様(順方向電圧約1V)はよく分かりません。

    SW入力は、I/Oポートを振るに使い13本と1本の組合せで26通り(25個使用)の入力を可能にしています。

    

   リモコン回路図、プログラム

   KAIRO.GIF - 30,589BYTES

     

    写真

       RIMOKON.JPG - 55,747BYTES

  出来栄え

    バリアフリー(年寄り仕様)としたため、ボタンを大きくして間隔も取ったのでずいぶん大きなリモコンになってしまった。

    ケースは100円ショップのものです。

    電源が3Vか赤外線LED仕様のせいか分からないが、やや信号レベルが低く(LEDピーク電流値0.5A程度)操作距離

    は少し短めになったが、ほぼ思ったとおりに操作できます。ただ、ch+−での選曲に比べ数字キーによる選曲は若干

    応答時間に遅れがありちょっといらいらします。(数字選択後確定という信号があればいいと思います)

  改善点

    リモコンは常時電源オン状態なので、電池の消耗が気になり負担を測定すると、待機状態で約8mAでした。

    そこで、マイコンのパワーダウンモードとウォッチドックタイマを組合せ(今回初挑戦、割込み間隔が長すぎると応答時間が

    長くなるで試行錯誤)省電力をはかり、待機状態で平均0.1mA以下になりました。

  二号機

    一号機はあまりにも大きすぎたのでコンパクトサイズ(タカチ電機工業のプラスティックケースSW-120 120x60x24に収納

    一号機の約半分の大きさ)を作ってみました。(やっぱりこの方がリモコンらしい?)

       NEWRIMOKON.JPG - 8,708BYTES