全国トンボ市民サミット駒ヶ根大会
駒ヶ根市の昆虫
ハッチョウトンボ  とは
          実物大の雄とヤゴ


 駒ヶ根市の昆虫に指定されているハッチョウトンボを見たことがありま
すか。
ハッチョウトンボの大きさは1円玉と比べてみるとわ
かり
ますが、世界で最も小さい部類の属するトンボです。もちろん、日本で
は最小のトンボです。
 ハッチョウトンボが生息する環境は限られています。それは、一年を通して水
が浅く張った日当たりの善い場所です。駒ヶ根市周辺では、5月上旬から羽
化が始まり9月上旬まで観察することができます。
 羽化したばかりのハッチョウトンボは、雄も雌も褐色の体に縞模様がうっすら
とあります。でも・・・オスはだんだん鮮やかなアカネ色に変化していきます。

 



「ハッチョウトンボを育む会」の沿革 


 ハッチョウトンボが生息する駒ヶ根市南割公園は、中央自動車道を造る際
の盛り土を採取するため、山麓部の斜面を削ってできた場所です。
 ハッチョウトンボは、山麓部から湧き出た水によってできた湿地帯に近くの生
息地から飛来し、棲みつきました。この場所で最初にハッチョウトンボが確認さ
れたのは1989年。
 その後、ハッチョウトンボに思いを寄せる人たちによって静かに見守られてきま
した。
 そんな折、この公園内に球場建設の計画が持ち上がり、それを機に、駒ヶ
根市民にハッチョウトンボを広く公開し、環境保全への意識を高める中で保護
していこうということになりました。

 1999年10月に「ハッチョウトンボを育む会」が結成され、毎年、生息地の
整備をし、観察会や希少動植物の保護と普及活動を行っています。